受賞&展示予定&その他
先日の日記でも書いたように、現在作品を出品している『千代田芸術祭2012 3331EXPO アンデパンダン』にて「森裕一賞」を頂きました。http://blog.3331.jp/staff/201210/001710.html
会期は10月8日までです。
また、来年2013年1月に受賞者たちによるグループ展に参加できるそうです。
さらに、10月21日から11月25日まで、神田小川町にある旧・東京電機大学跡地にて『TRANS ARTS TOKYO』という大規模なイベントがあり、そこで美學校「絵と美と画と術」フロアで卒業生として展示をすることになりました。
追ってまた報告するとは思いますが、こちらも楽しみです。
【付記】
イベントにも自分の展示にも大した関係はありませんが、このTRANS ARTS TOKYO』について不思議な「縁」を見出してしまったのでメモ代わりに記す。
東京電機大学の跡地でイベントを行うので先日下見に行くと何を実験していたのかすらわからない実験室跡などがいろいろあってぼんやりと(あ〜平賀源内のエレキテルから二百数十年かけてここまできてすごいなあ)なんて思って。
そうしたらあることに気が付いた。
「あれ、中村政人さんて秋田出身の油画の人じゃなかったっけ?」
このイベントを主催するのは中村政人さんという、僕がいま展示をしている会場でもある3331Arts Chiyodaの統括ディレクターでもある方なのですが、秋田県出身で東京藝大の絵画科油画専攻出身だそうです。
なぜそこに引っかかったかと言うと、以前の日記「模写と由一」でも少し触れている部分を思い出したので。
平賀源内は出羽秋田藩の佐竹義敦というお殿様の依頼で鉱山開発へ出向いた際に、そのお殿様や藩士に油絵を教えて「秋田蘭画」というものを生むきっかけをつくった人物でもあり、さらに言うと、教え子である藩士の小田野直武は杉田玄白などが著した『解体新書』(1774刊行)の表紙をはじめとする図版を描いています(平賀源内は杉田玄白と交友関係にありました)。
平賀源内といういまだに全体像を掴みづらくも確実に西洋的な近代知性をたくさん取り入れた人物が時空を超えて差配している、というのは大げさかも知れないが、「エレキテル」と「秋田」と「油絵」が同じ場所に介するというのは個人的にとても不思議な組合せだと思ったのです。
さらに付け加えてしまえば、平賀源内はもともと本草学という薬草や植物などを学んで頭角を現した人物であり、日本各地の物産品を集めて湯島聖堂で本邦初の物産展を行った人物です。
その湯島聖堂のある場所とは御茶ノ水駅から神田川を挟んだ場所にあり、そこからほぼ一直線に神田小川町方面へ下ると東京電機大学がある。
イベント自体もおそらく「大物産展」の模様を呈しそうだし、なんだか面白いなあと思ってメモした次第。
たぶん僕しかこんな変なこと考えてない気がしますが。
2012/10/02