2012年のまとめ

ART

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Chase & Status / Against All Odds

 

今年も終わるので久々の更新。

前回の日記でTRANS ARTS TOKYOでの展示『万葉』についての記事を書くと記したのですが、1/26から3331ArtsChiyodaにて始まる「スカラシップ展」で、『万葉』をさらに推し進めたような作品を出品するので、まだ言葉にするのをためらったまま日々が過ぎてしまっています。

自分のつくっているものについて言葉にしたとたんに自分の中で「理解」という処理をしてしまって、なにかを取りこぼしていることに気が付かなかったり、それに対する執着のようなものが消えてしまうことは、最も避けなければいけないことです。

ですから『万葉』については今後、書くかもしれないし、もしかしたら書かないかもしれないです。

なんとなくぼんやりと頭の中で浮かぶキーワードとしては、「音と意味」「言葉と形・色」といった抽象的なものが拮抗したり行き来したりするような関係が見えています。

次に行う展示に関しては、まだ3331のHPにはウェブページができていないので、詳細な告知は追っていたします。

 

今年は短かったような長かったような、今までの自分を振り返っても似たような年のない不思議な時間感覚の年でした。

春先に仕事を辞めて以降、ひたすら何かしらの制作をしていたように思います。

 

やったことをほぼ時系列順に思いつくままに。

①自分の過去作品のアーカイブ化をするためにこのHPを立ち上げる。

もう少し日記更新できるかなと思っていましたが、前述の通り、自分のことや自分の作品に対して反射的に言葉で処理するのがどうも年々苦手になってきています。。

どちらかと言えばいつまでもモヤモヤと考えてこねくり回していたいというか。

単なる優柔不断なのですが。

『Bear Garden』

北海道土産の木彫りの熊をペイントしたものを、東京中の公園で撮影しました。

カメラマンをしている友人に無理を言って早朝から色んなところへまわりました。

事前のロケハンなどしんどかったけど面白かったです。

これについてもまだ整理できてないことがいっぱいで、近代以降、擬態を繰り返す日本的なものとの絡みで色々と思考が拡がってしまい、その思考とビジュアルの乖離がおこってしまったので(笑)、もう少し試行錯誤しながらうまいこと何かしらに着地させなくては、と思っています。

③絵

『Drawing』『Composition』

上記のリンク以外にも描きましたが、いわゆる「作品」制作の合間に、普段つかわない筋肉も鍛えておきたくなったので、模写や平面構成みたいなことをしていました。

こちらは10月に入ってTRANS ARTS TOKYOが始まって以来止まってしまっていますが、また時間ができたら再開したいと思っています。

脳や目や手にいままでと違う回路ができたようでとても気持ちが良かったことを思い出します。

風景画がずっと気になっているので今後は野外スケッチにも行きたいです。

『Greatest Hits』が100枚を超える。

聞かなくなったレコードのジャケットに何かを貼ったり塗ったりするシリーズの、表ジャケットに何かを施した枚数が100を超えたので、一区切りということで、裏ジャケットとレコード盤もあわせてコラージュ&ペイントしました。

これはやがてTRANS ART TOKYOで展示されることになります。

この展示ではジャケットとレコード盤それぞれ片面しか展示できなかったので、いつか両面が見られるような展示ができたら良いと思います。

また、この展示で流したかったノイズや針飛びだらけになったレコード音源の再構成がまだできていないので、これもいつかやりたいですし、それをCD-Rに焼き、これらのレコードジャケットを収録した作品集をつくってオマケにくっつけたり、というのもやってみたいです。

⑤『Landscape of abstract cityー抽象都市の風景画』『Line, Surface & Phase』

この二つは夏頃につくったもので、『Landscape of abstract cityー抽象都市の風景画』を先につくりました。

後に3331ArtsChiyodaで行われた「3331アンデパンダン展」に出品して、森裕一賞を頂くことになります。http://blog.3331.jp/staff/201210/001727.html

ぎりぎりまでどちらを出品しようか迷っていましたが、最終的には『Landscape〜』を出しました。

後者はTRANS ARTS TOKYOの展示に出しました。

どちらもF50号の自分にしては大きめな作品で、真夏の暑い中、大量の汗をかきながら平置きにした作品のニス塗りをして、下半身がひどい筋肉痛になったことを思い出します。

⑥TRANS ARTS TOKYO http://www.kanda-tat.com/

これが今年の自分にとってはやはり大きかったです。

神田の旧・東京電機大学11号館にほぼ毎日通っていました。

『万葉』の部屋を完成させるために。

毎日誰かしらと自分の作品を前にして何かを話すというのは、あまり展示する機会のなかった自分にとってとても貴重な体験であり、またハードな体験でもありました。

一緒に展示している美學校の人達が毎日誰かしらいたので、貼るのに疲れた時に部屋を出ると誰かが必ずいるということも、一人で作業することが常であることに慣れきっている自分にとっては非常に新鮮であり幸福でもありました。

作品も数点売れたり新しい出会いが生まれたり(ありがとうございます!!)と充実した展示となりました。

詳しい記事は前回の日記をご覧下さい。「TRANS ARTS TOKYO終了しました。」

⑦Gallery NIW「I’M IN NIW! I’M IN NIW!」展出品。

TRANS ARTS TOKYO終了直後にGallery NIWにて行われたグループ展に出品しました。

江戸川橋にあるとても良い感じのギャラリーでした。

機会があればまた展示してみたいです。

⑧2013.1.26から始まる「スカラシップ展」の制作

これは現在進行形ですが、「3331アンデパンダン展」での受賞者達によるグループ展の制作作業の毎日です。

今朝ようやく下準備が終わったので、大晦日に慌てて「2012年のまとめ」を書いています。

自分でもとても楽しみというか、静かにテンション上がっております。

作品名はもう決まっています。『夢の島、あるいは未完の廃墟Ⅲ』です。

最後の字が「川」に読めるのは使用フォントのせいですが「3」です。パート3。

過去作品の焼き直しみたいに聞こえてしまいますが、先述の”「音と意味」「言葉と形・色」の関係”にも踏み込んだ新しいものにするつもりです。

ちなみにもともとの『夢の島、あるいは未完の廃墟』はこちら。

これのもっともっと大きくて新しいのをつくります。

展覧会詳細はまた追って告知したいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

あとは年明け2月からもう一つ展示をさせて頂くのですが、こちらもまた追って告知させて頂きます。

 

それでは駆け足で振り返りましたが、残り少ない2012年、良いお年を。

そして2013年もよろしくお願いいたします。

さて『笑ってはいけない〜』見なきゃ。


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